こんにちは!フムフム(@Humuhumu)です。
私は自閉症スペクトラム持ち(+ADHD傾向)の発達障害があるため、車の運転は正直、危険を感じることがあります…。
でも、発達障害があるからといって運転ができない、不可能だとは思っていません。
危険を認識して、安全に運転するためにできる対策をすることが大切です。
それで今回は、
発達障害(またはその傾向)のある本人が運転をする時にできること、
そして、その人をサポートする方ができることについてご紹介します!
発達障害やその傾向がある方、od式テストや適性検査が悪かった方、
その人をサポートする周りの方に是非やって見て欲しいことをまとめました。
od式安全性テストから分かった…発達障害の運転が危険な理由
発達障害を抱えている私の場合、生活の中で感じる困りごとには、
- 手足の不器用さ
- 判断能力の鈍さ
- マルチタスク(同時に幾つも処理)が苦手
- 注意能力、危険察知能力の低さ
- 情緒不安定さ
などがあり、車の運転でもそれが障害になります。
それが分かりやすいのが、教習所で受ける適性検査※(OD式安全性テスト)で結果は最悪でした。
「OD式安全性テスト」は、“運動機能”、“健康度・成熟度”、“性格特性”、“運転マナー”の4つの観点から、その人の安全運転に関する適性を総合的に診断します。 また、「運転適性度」と「安全運転度」の総合評価から、大きく4つの運転タイプに分類されています。
当時の私はまだ発達障害の存在も知らず、診断も受けていませんでしたが、自分の性格に当てはまることがズバリ書かれていてショックでした。
レーダーチャートで傾向が理解できるようになっています。
この円グラフは内側ほど悪く、そこが苦手だということ。
それから、総合評価は
運転適性度1-5(悪い<良い)のうち、2。
安全運転度はE-A(悪い<良い)のうち、D。
2Dの事故違反多発タイプ。
グラフと一緒に総合判断の文章がついています。
書かれていたことおおまかに挙げてみると、
「まじめですがあまり要領のよいタイプではありません。
どんな場合にも適切に処理できるよう考え方に柔らかさが必要。
デリケートで神経質なところがあります。気の弱いところがあって、くよくよ考えすぎます。
そのため、あれこれと気をうばわれて、危険です。」
また、安全性についての注意点では、
「状況の変化などに対し、速やかに対応出来ない傾向があるようです。
頭で考えたことをすぐに動作に移すことが不得意。
一つのことにこだわりすぎ、視野が狭くなりがち。
綿密さと同時に、迅速さもやや不足しています。その場の思いつきで行動する傾向があります。」
傾向が分かるのは、嬉しいのですがまだ一度も運転していないのに、脅迫文を受け取ったかのようでした。まさに、私の発達障害の特性を見事に言葉で表現しているという感じです。
ADHD、ASD、発達障害でも人によってさまざま
私はたまたま(?)適性検査で見事に発達障害の特性を発揮してしまいましたが、全ての人がそうだとは限りません!
発達障害を持っていても、私の母や弟は運転が上手いです。
ASD又はADHDの人でも傾向が違います。
発達障害 = 運転が下手 というわけではないです。
でも、もし運転苦手タイプだと判明したなら…運転を諦める前に試してみてほしいことをこれからご紹介します。
適性検査が悪かったらして欲しい―安全運転のために出来ること!〈本人編〉
適性検査が悪くても怖がらない。
これから免許をとる方なら、適性検査の結果が悪かったら落ち込みますよね…
私も自分で見てショックでしたし、技能教習の時に、その適性検査の悪さが運転にも出てると指摘する教官もいて落ち込みました。
自分の技術不足を自覚しているので、運転に対する不安もありました。
でも、不安に思う=危険を理解している、責任を自覚している
ということでもあるので、不安は悪い面だけではありません。
ASDの人はこだわりが強いので、免許取得後は交通法規をきちんと守り、
事故が少ないということもあります。事故は不器用だから生じるのではなく、
きちんと法定速度を守らない場合などに生じるのです。
引用:発達障害者と自動車運転 より
また、私は不安なとき運転するメリットを考えると前向きになれました。
例えば、
- 仕事選びの幅が広がる
- 好きなところに自分で一人でも運転して行ける
- 車の中で音楽を聴きながらドライブできる etc…
車の運転ができるメリットは、たくさんあります!
時間をかけて教えてもらう
教習時間は本当に短いです!私自身人より習得が遅く、初心者マーク期は「よくこれで、免許とれたな…」という運転でした…
実技試験はぎりぎり合格したラインです。
車の技術の習得には個人差があります。
発達障害を持つ人は、「発達性協調運動障害(DCD)※」を持ち合わせている人も多いのでそれが一つの原因になってしまいます。
※発達性協調運動障害(DCD)とは?
DCDは、身体機能に問題がないにも関わらず、協調運動に困難さが見られる障害です。
引用:【図表でわかる!】発達性協調運動障害(DCD)ってなに? | どんな困りごとがあるの?対応方法は? : 【図表でわかる!】発達障害 – TEENS
でも、不器用だからできない…というわけではなく、ちゃんと時間をかけて訓練すればできるようになります。
実技が苦手、という方は誰かに教えてもらうのがおすすめです!
できれば、発達障害のことを理解していて、分からない所も丁寧に教えてくれる人がいればベスト。
でも、教えてもらうときに気をつけたい事があります。
それで、そのことを教えてくれる人に伝えて、
気付いた点を伝える時は一時停止するか、停車してから伝えてもらうのが良いと思います。
私は母に同乗して教えてもらいました。
私の母は、トラックの運転の仕事をしてたこともあるぐらい
運転好き&安全第一な人だったので免許がとれてからの母教官の方が怖かった…ですが、そのおかげもあって、無事故・無違反で1回目の免許の更新を迎えられました。
親や身近な人で運転のアドバイスをしてくれる人がいたら、
是非、同乗して教えてもらってください。
環境を整える。
運転時の環境を整えることで、危険のリスクはぐっと下がります。
しかも、 環境を整えることは運転の技術がなくても少しの努力でできるはず!
良い環境は例を挙げればもっと沢山あると思いますが、
私自身の経験から、危険と感じた状況と対処例を挙げてみます。
初めて行くところに、ナビを見ながら行く。
ナビはとっても便利!なんですが…危険もあります。
運転だけでも、マルチタスクなのに”ナビを見る”という仕事を増やしたら、危険度はさらにUP。
ナビを使う場合なら、ある程度道を把握してから運転するとか、同乗者にナビを見てもらうことでリスクは下がります。
あと私の場合、衝動性なのか、優柔不断のせいか…
どこに行くのか決まっていないのに走りだしたりすることもあるので、どこに行くのか、どのルートで行くかちゃんと決めてから動きましょう。
運転しながら、ほかの事をする。
運転中に携帯で電話に出たり、メール打ったりしたら、ポリスに捕まるのはもちろん、危険です。
運転しながら、食べたり飲んだりするのも、止まってからのほうが安全。
たまに、信号待ちを使ってメイクをしている人も見かけますが…真似しちゃだめですね(笑)
私は、慣れてきたら他のことをしがちに…。
慣れてきた頃が一番危ないとよく言われますが…本当に自己過信は危険です。
運転中は運転に集中し、ほかの事はしないようにしましょう。
心身の体調が悪いときの運転。
体調が悪い・・・、心配事で頭が一杯・・・という時は、運転しないのが一番。
体調が悪い時は、判断力も下がります⤵
運転できない日に徒歩、自転車、バス、電車、送ってもらうなど他の手段で行けないか検討しておくと安心です。
障害者手帳があれば、バスや電車の割引がある場合もあるので、ぜひ調べてみてください。
また、普段からクスリを飲んでいるという方も注意です。
一部のクスリには、[運転時等には注意してください。]という注意書きがあります。
例え、花粉症のクスリであっても、ぼーっとするなどの副作用があった場合、運転は控えたほうがいいかもしれません。
安全装置を活用する。
安全装置も100パーセント信頼できるわけではないですが、最近対応の車が増えてきました。
うちの場合、父が何年かに一度は必ず車を走行不能にするので…(泣)
現在は“安全運転機能付(ASV)※の車”に乗っています。
今のところ車は無事です。
※ASVとは?
ASV(先進安全自動車)とは、先進技術を利用してドライバーの認知・判断・操作をサポートし、安全を支援するシステムを搭載した自動車です。
各メーカーによって、これらの技術が実用化されています。
そして、その技術は今後さらに進歩することが見込まれます。
私もその車を運転させてもらいましたが、確かにすごいです。
ちょうど良い車間距離を保ったり、
線からはみ出ないように自動でハンドルが動いたり、
危ないときにはブレーキがかかります。
この装置、自分の車には付いてない・・・
という場合でも「後付の急発進防止装置」というものは、存在します。
自分の持っている車に付けられて、3万円ほどの価格。
ただ、急発進を防ぐという機能のみになります。
詳しくはこちらにかかれています。↓↓
参考:モタガレ 3万円で高齢者の事故防止!急発進防止装置が後付け出来るって知ってました?
他に後付けできるものとして、バックカメラは比較的安価でオススメです。
これで、後ろが見えるのでだいぶ違います。
死角になる部分はどうしてもあるため、後ろが見渡せるのは安心です。
事故の証拠として重要になってきているドライブレコーダーもトラブルを防ぐために
必須アイテムになりつつあります。
バックカメラとセットになっている物もあるので、一緒につけてしまうのがオススメです。
安全運転のために出来ること〈周り編〉
私は周りの支援があるからこそ、運転できていると感じています。
これまで、挙げてきた対策方法に加えて、運転が苦手な人をサポートしたいと思っておられる方にお伝えしたいことを幾つか挙げてみたいと思います。
じっくり教えてください。
私は、普通に考えて「こうしたら危ない」と分かるはずのことが分からなかったりします。
失敗を繰り返して、「このくらい、当たり前でしょ!!」と言われても当たり前が分からないのです…。
発達障害の人は「怪我が多い」というのを耳にしますが、
それは、
- 注意力が足りない
- 危険察知能力が低い
- 衝動性で考えずに動く
などの原因があるように思います。
私も幼い頃から怪我ばかりしていましたが、怪我が多い人は車の運転も苦手な可能性が高いです。
でも発達障害でも、繰り返し教えられると上達は遅くとも学習できます。
それでもし危ないと思ったら、その点を注意したり、教えてください。
ただ危ない!というのではなく、
「こういうときは、こうするよ」という風に教えてください。
状況に合わせた判断が苦手なので、状況が違うときの対処パターンも同時に教えてもらう必要があります。
実際の具体例で説明してもらえるのが一番良いと思います。
実践・経験させてください。
私の場合になりますが、見本をみせてもらい、説明してもらって自分の中で理解したはずなのに、”実際にやってみるとできない”ということが多々あります(泣)
想像力や、空間認識能力の不足が原因かもしれません。
それで教えるだけでなく、“実践・経験”が有効だと思います。
さらに、運転は“車を身体の一部のように動かす能力”だと思うので、使って訓練しておかないと鈍ってしまいます。
「危なっかしいから、運転しないで」と運転しないでいたら下手になるのは当然…。
本人が嫌がっているのでなければ、運転する経験をさせてもらえたら上達にも繋がります。
万が一事故に遭ったら、助けて欲しい。
当たり前かもしれませんが、ここでお伝えしたいのは「事故は本人を動揺させる危険がある」ということです。
事故があった場合、特に発達障害者は動揺してしまいます。
事故に遭ったら、どんな手順で、どんなことをするのか話し合っておけたら一番良いです。
事故に遭った時の対処法をカードに書いて、車に乗せておくのもいいかもしれません。
まとめ
発達障害を持っていたり、適性検査の結果が悪くても車の運転はできます!!
でも、
安全運転のためにできる限りの予防・対策をすることが大切です。
教習所で教わったことですが、
運転診断テストが悪かったからといって、必ず事故を起こすというわけではなく
運転が上手い下手に関わらず、事故は発生しています。
運転する時の安全対策、ずっと忘れずにいたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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